【旋 律】前編 第八章

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  「そうよね、人妻と相互レッスンって、それだけを聞くといかがわしいわよね」 円香が、うんうん、と納得したように頷くと、楓は小さく吹き出した。 「何もそこまで言わなくても」 「冗談よ、こんなオバサンと一緒にいても、誰も変な想像はしないわよね」 「それについては、コメントしにくいですね。 『そうですね』と言うと怒られそうだし、『そんなことないですよ』と言うと変な感じだし」 そう言って笑みを見せた楓に、円香は目を開いたあと、アハハと笑った。 「そして、『コメントしにくい』と答えたわけね、それが理想的な返事よね。 流石よねぇ、本当、楓君は凄い子ね」 「ほら、NGワードですよ」 「あら」 二人は顔を見合わせ、笑い合った。  
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