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楓は無言電話や、妙なメールを受けている円香のことを思い浮かべ、眉をひそめた。
ゴミ箱に捨てられた弁当の画像付きメールを見た瞬間、自分でも戸惑うほど激しい怒りに襲われた。
――あれは親切じゃない。
紛れもない嫌がらせだ。
親切ごかしに、こんな低俗な嫌がらせをするなんて許せない、と強く思った。
そして、この自分があんなに感情的になるなんてと、少しの間のあと、正直戸惑った。
会社通知の無言電話も、彼女の言う『とても、いい子の後輩』の仕業だろう。
なぜ、そんなことをするか……
理由は明白にも思えた。
近々、必ず発覚するだろう。
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