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『弁当を捨てたとメールしてきた後輩こそが浮気相手です』
楓はそう思いながらも口に出せずに目を細めた。
――でもいつか、ショックに直面する日が来る。
そう思うと、胸が痛んだ。
「学校……そろそろ行かないといけないんじゃない?」
楓は腕時計に目をやり「そうですね、そろそろ」と言いながら鞄を開け、中から小さな紙包みを取り出した。
「これ、この前のお弁当のお礼です。ほんの気持ちですが」
そう言って、その小さな紙包みを円香に差し出した。
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