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――――…
仕事が終わり、いつものようにカフェで待っていた美佳は、和馬の姿を見かけるなり、とびきりの笑顔を見せた。
「やぁ、待たせたね」
和馬はその笑顔にためらいながらも、
「居酒屋でも行こうか」
と目を合わすことが出来ないままそう言った。
そうして2人はよく訪れる居酒屋に入り、とりあえずビールを飲んだ。
「仕事が終わった後のビールは最高ね」
グイッとジョッキを口に運んだあと、美佳は、たまらないように目を細め、
「専業主婦にはこういう気分を味わえないのかしら」
と頬杖をつきながら、和馬を見た。
「どうだろうな。
うちの奴はそんなに飲むタイプではないし」
うちの奴……。
その言葉に美佳は面白くなさを感じ、小さく息をついた。
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