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「私を訴訟したければ、どうぞお好きに!長い間OLやっていたんですもの、二百万やそこら痛くもないわ」
円香は目を丸くした後、テーブルの上の書類に気付き、思わず笑みを浮かべた。
「何がおかしいの?」
彼女の取り乱す姿が、なぜか円香を冷静にさせた。
「ううん、これはお友達が作ってくれたもので、訴訟とかはまだ考えてないのよ。
私も美佳ちゃんとちゃんと話したかったの」
円香は美佳の向かいに座り、ゆっくり紅茶を口に運んだ。
「私も話があって来たのよ、和馬さんと別れてもらえませんか」
先行を取らねば、と勢いよく身を乗り出す美佳の姿に、円香は苦笑した。
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