【旋 律】前編 第十二章

6/28
前へ
/28ページ
次へ
. ――――… 円香は亜美を送った後、円香は家事の一切をする気になれずソファーに横たわっていた。 常にズキズキと胸が痛み、喉が圧迫されるように息が苦しく呼吸がしにくかった。 はぁ……と重い溜息をついた時、携帯電話がメールを受信し、円香はうつろな目で確認した。 『朝、元気のない様子なので、心配になりました。 何かありましたか?』 それは楓からのメールだった。 ―――楓君……。 自分のことを気遣ってくれるその優しさに目頭が熱くなった。  
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1270人が本棚に入れています
本棚に追加