【旋 律】前編 第十五章

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  早乙女亜美、17歳。 恥かしながら彼氏いない歴17年の高校三年生。 今の悩みは、ずっと憧れていた有名国立女子大に進むべきか、レベルの高い国立大学に努力して進学すべきか、その選択に迷っていること。 ずっと憧れて来ていた女子大に進学するつもりだったのだけど、一向に彼氏が出来ないというのに女子大に進学してしまったら、更に出会いがないような気がして不安になって来たという、大層低レベルな悩みだった。 ――確かにくだらない悩みだけど、やっぱり出会いがなければ何にもならないのよね。 休憩時間、学校の中をゆっくり歩きながらそんなことを思っていると、クラスメートの男の子が数人、亜美の元に駆け寄ってきた。  
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