1327人が本棚に入れています
本棚に追加
/26ページ
.
――――……
一方、薫は驚きを隠せないままに、楓を見据えた。
「どうして、あの子がここに?」
「廊下で偶然会ってコーヒーをご馳走したんだ」
悪びれずに答えた楓に、薫は顔をしかめて腕を組んだ。
「女子高生と密室に2人きりに?
軽率な行動だな、兄貴らしくない」
面白くなさそうに呟く薫に楓は「そうかもな」と楽しげに笑ったあと、
「あの子、なんだか、惹きつけられる子だな」
と一人言のように呟いた。
最初のコメントを投稿しよう!