【旋 律】前編 第十六章

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  「沢山の女の子の間を行き渡ってきた薫も、少し変わるかもな」 ひとり言のようにそう漏らした楓に、薫はブスッとして顔を背けた。 「それで?用事はなんだ?」 改めてそう尋ねた楓に、薫は「ああ」と思い出したようにノートを取り出し、 「ここのところ、教えてもらいたくて」 と真剣な表情を見せた。 「ああ、これは……」 楓はペンを持ち、薫に分かりやすく説明を始めた。  
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