1384人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「あれ、亜美ちゃん、また来てたんだ」
そう言って楽しげに笑った薫に、
「いいじゃないですか」
とドキドキする心を隠して亜美は目をそらした。
どうしよう、顔が熱くなる。
「亜美ちゃん、これから薫と食事に行くんだけど、君も一緒にどう?」
笑顔でそう言った楓に、
「おっ、兄貴、ナイス!」
薫が嬉しそうに声を上げたのを聞き、亜美は頬を赤らめた。
「ぜ、ぜひ、ご一緒したいです」
俯きながらそう答えると亜美の言葉に、薫は「やった」と声を上げた。
そんなに露骨に喜ぶなんて……やっぱり薫先輩、可愛いいなぁ。
亜美は胸がキュンと詰まることを感じながら、自分が薫に惹かれていることをしっかりと自覚し、自分を落ち着かせるようにそっと胸に手を当てた。
最初のコメントを投稿しよう!