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「兄貴は運転があるし亜美ちゃんは未成年だし、俺一人アルコールで申し訳ない。
でも美味い料理にビールは本当に最高!」
そう言って隣に座る楓の肩に手を回した薫に、楓は、はいはいと頷いた。
「帰ったら、また論文だから飲めなくて幸いだよ」
「あっ、兄貴、悔しがってる」
そんな2人の姿に、亜美はクスクス笑った。
「仲の良い兄弟ですね。
私、一人っ子だから羨ましいな」
「亜美ちゃんの家は母子家庭って言ってたよね、お母さんに再婚の話とかないの?」
そう尋ねた楓に、亜美は肩をすぼめた。
「再婚話だけならいっぱいあるんです。
周りの人達、母を再婚させようと山程色んな話を持ってくるんですけど、母にその気がないみたいで」
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