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――――……
翌日、休日だった亜美は薫と連絡を取り、大学の学食で待ち合わせをし、薫の顔を見るなり身を乗り出した。
「ねぇ、どういうことなの?先生とママ、どういう関係なの?」
畳み掛けるように問い詰めた亜美の言葉は営業前の閑散とした学食に響き、その勢いに薫は目を丸くした。
「し、知らねぇよ、俺に聞くなよ。兄貴自身は片想いの相手って言ってただろ?
とりあえず座ろうぜ」
そう言って椅子に腰掛けた薫に、亜美は鼻息荒く息をつき、ストンと椅子に腰を下ろした。
「そんなの真に受けてどうするのよ」
「いや、嘘じゃないと思うぜ?
実際、兄貴はあのネックレスをずっと大事に持ってたくらいだし」
サラリとそう言った薫に、亜美は腑に落ちない様子で腕を組んだ。
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