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そんな会話から楓も過去を思い出したようにリビングを見回し、柔らかく目を細めた。
「……本当に懐かしいですね」
楓は独り言のようにそう漏らし、そして壁にかけられた時計の時間を見て、苦笑を浮かべた。
「……円香さんは今、ここでお店を開いてて食事も出してくれるって亜美ちゃんに聞きましたけど本当ですか?」
「ええ、そうよ。
日替わりでランチを出してるの」
「それではまた来ます。
今夜は遅くなったので、そろそろおいとましますね」
そう告げた楓に、円香は「えっ?」と戸惑いの表情を浮かべたあと、時計を見て「もう、こんな時間」と納得したように息をついた
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