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円香が皆と笑い合っていると、そっと楓が手を握ってきたので驚き目を開いた。
視線を合わせると、楓は柔らかく微笑み、円香は頬を赤らめて俯いた。
……もう一度、この手を握ることが出来るなんて。
本当にこんなことになるなんて、あの頃の私には想像もつかなかった。
息苦しいほどに切ない中、閉ざした想い。
そうして14年歳月を隔てて、奇跡のような運命の歯車が動き出し、
再び巡り会えるなんて。
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