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「色々、手慣れて大人になってしまった僕ですけど、もう一度キスしてもいいですか?」
そう尋ねた楓に、円香は思わずクスッと笑って、小さく頷いた。
楓は微笑し、円香の肩を抱き、もう一度キスをした。
切ないほど、愛しかった少年。
14年の歳月は、彼をこんなにも素敵な大人に変えたんだ。
円香は楓の腕の中でそのぬくもりを感じ、胸を焦がした。
―――そうして、結ばれた夜だった。
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