【旋 律】後編 第三章

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  『はじめまして、金井理沙です。 今日の放課後、面白いものを見せてあげたいと思うので、うちまで来てください』 その文章の下に住所が記載されていた。 「どうしよう、お父さん、こんなこと書いてる!」 亜美は困惑しながらメールを楓に見せた。 「……それは、亜美自身が決めることだよ」 優しく諭すように告げた楓に、亜美はしばしメールを眺め、 「……お父さん、一緒に来てくれる?」 と不安げな視線を向けた。 「亜美が望むなら」 楓はそう言って小さく頷いた。  
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