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「そういえば、ママとお父さんは私が仙台合宿の時に、お墓参りをしたのよね。
私もご先祖様にご挨拶しなきゃって気になってたの」
そう言って笑みを見せた亜美に、
「ご先祖様もそうだけど、ここには僕の母がいるんだ」
と柔らかく微笑んでそう告げた楓の言葉に、亜美は驚いたように顔を上げた。
あ、そうだった。
お父さんの本当のお母さんは亡くなっていて、薫とは異母兄弟だったんだ。
「お母さん、僕の娘の亜美です」
線香や花を用意しつつ墓石に向かってそう告げた楓に、
「はじめまして、亜美です」と亜美は慌てて頭を下げた。
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