【旋 律】後編 第六章

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. ――――…… 楓はノックの音に顔を上げ、『今日は来客が多いな』と苦笑しつつ「どうぞ」と声を上げた。 するとカチャリとドアが開き、「オッス」と友人の布施が顔を出した。 「ああ、布施。 また大学に用があったのか?」 「ああ、今ちょっと共同でやってることがあって、行ったり来たりだよ」 布施はそう言いながら、勝手にソファーに腰を下ろした。 「忙しいのか?」 楓はゆっくりと立ち上がりコーヒーの用意を始めた。 「まあまあかな」 「心理学も奥が深いよな」 楓はそう言ってコーヒーをテーブルに置き、布施の向かい側に座った。  
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