【旋 律】後編 第七章

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  『ねっ、亜美ちゃん。 講師のこと諦める代わりに教えてほしいの。講師の生活』 『生活?』 ポカンとする亜美に、理沙は身を乗り出した。 『だって、あーんな現実離れした素敵な人がどういう風に生活しているのか、気になって。 ただの好奇心なんだけど、お願い』 そう言ってニッコリ笑って、お父さんの家での様子を根掘り葉掘り聞いて来た理沙。 最早、ただのファンという感じだった。 理沙のことを思い返し、亜美は向かいに座る楓にチラリと視線を移した。 理沙さんにあんな風に聞かれてから、お父さんを改めて観察するようになってしまった。  
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