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丁度、オムライスを食べ終える頃、
「ただいまー」という元気な声と共に、40代前半の母親だと思われる女性がリビングに顔を出した。
「お帰りなさい」
笑顔でそう告げる広瀬に、
「ママー、お帰りなさい!」
と満面の笑みで母親に飛びつく薫。
そんな光景を眺めながら「お邪魔してます」と会釈すると、
「あら、はじめまして。
ゆっくりしていってね」
と彼女は明るい笑顔を見せた。
広瀬の母親は明るく若々しく、快活ではつらつとした女性だった。
「ママ、お兄ちゃんがオムライス作ってくれたよ」
「いいわね~」
そう言って目を細めた母親に「作ろうか?」と広瀬が立ち上がると、
「ううん、大丈夫よ。会社でおにぎり食べたから。ああ、もう、クタクタよ~」
彼女はそう言って、ソファーに身を委ねた。
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