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「――金曜、ライブ行くって言ってただろ?
どうして予定がないなんて言うんだ?
親はたかが飲み会だろ?」
部屋に入るなりそう声を上げると、広瀬は小さく笑ってベッドに腰をかけた。
「たかが飲み会って言っても仕事の一環だし、そういう場に出席すると、ストレス解消にもつながるだろ」
「でもお前の母さんは、別に出席してもしなくてもいい雰囲気だっただろ?」
思わずムキになってそう告げると、
「いいんだよ、俺の用事なんて」
と広瀬は遮るようにそう言った。
「なんだそれ」
「高校にも塾にも行かせてもらってるんだから出来る限り、サポートしたいんだ」
その言葉に、心底驚き目を丸くした。
「ばか、何言ってんだよ?
どうして親にそんな遠慮すんだよ。おかしくねぇ?
それにそれとこれは別じゃないのか?
楽しみにしていたライブに行く用事があるって言うくらい別にいいだろ?」
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