【旋 律】後編 第八章

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  ――そして2月も終わる頃。 クラスメートの一人が思い出したように、 「そういえば広瀬、彼女とまだ付き合ってるのか?」 と声を上げた。 その質問に心臓が飛び出るんじゃないかと思うほど驚いた。 それまで、自分が聞きたくて聞きたくて仕方がない質問だったからだ。 「いや、もう付き合ってない。フラれたよ」 サラリとそう答えた広瀬に、はっ?と目を開いた。 フラれた……だって? こいつが、あの女に? そんなことありえるのか? 思わず勢いよく身を乗り出して、 「何言ってんだよ、お前がフッたんだろ?」 と無理やり話しに割り込んだ。 「いや、フラれたよ」 小さく笑って明るくそう言う広瀬に、軽く目眩がした。    
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