【旋 律】後編 第八章

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. 「広瀬、こんな所で何してんるんだ?」 思わず声を上げると、 「ここのマンションに住んでるんだ。今は弟を連れてそこのコンビニで買い物して帰って来たところだよ」 とサラリと答えて弟だという幼く可愛らしい少年の頭に手を乗せた。 「こんにちは!」 元気にそう声を上げた幼い弟に、 「薫、もう暗いから『こんばんは』って言うんだよ」 と優しくそう告げた広瀬に、幼い薫は照れたように頬を赤らめ「こんばんは」と言い直しながら頭を下げた。 「……ああ、こんばんは。 薫君って言うんだ。いくつ?」 「5歳」 と大きく手を開きながらそう言った薫に、 へぇ、随分歳の離れた兄弟なんだな、 と思わず二人を見比べて目を細めた。
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