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そうして学校帰りにそのまま広瀬と共に帰宅した。
高級住宅地の中でも一際大きな我が家を見上げ、広瀬は「へえ」と感心の息をついた。
「布施の家、大きいな」
それについては何も答えず、「入れよ」と大きな玄関のドアを開けた。
「お邪魔します」
会釈しつつ玄関に足を踏み入れ、3フロア分はある高い天井を見上げ、「本当に凄い豪邸だな」と漏らしていた。
「広瀬、書斎はこっちだ」
そう言って階段を上りきったところのすぐ側にあるドアを開けた。
そこは父の書斎で、小さな図書室と言っても過言でないほどに連なった本棚にびっしりと本が詰まっている。
「……すごい」
広瀬は興味深そうに身を乗り出して目を輝かせて部屋を見回していた。
「あの作者の本はここだな」
そう言って棚を指すと、
「本当に凄いな。こんなに揃ってるなんて」
と漏らすように呟き、食い入るように本の背表紙を眺めていた。
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