【旋 律】後編 第十章

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  だけど本当に、こんな子に高校時代出会っていたら、その頃の自分を一喝して目を覚まさしてくれて、夢中になれたかもしれない。 そしたら広瀬のことを想い、苦しむこともなかったのかもしれない。 この子に出会っていれば、広瀬に惹かれなかったのだろうか? そこまで思い、それは有り得ないような気持ちにもなった。 どうしようもなく惹かれるというのは、誰と出会っていようと同じことだろう。 自分は…… いつまで苦しい想いを抱え続けるんだろうか?  
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