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「なんだか薫、様子が違わない?元気?」
そう言って隣に腰をかけて顔を覗き込んだ亜美に、薫は小さく笑った。
「元気だよ。道場の合宿にバイトにてんやわんやだったけど。
それよりとりあえず、カフェにでも行こうか」
そう言って腰を上げかけた薫に、亜美は「ううん」と首を振り、
「ここでいいよ。すごく気持ちがいいし」
と流れる風に心地良さそうに目を細めた。
「そう…だな、ここ気持ちいいな」
そう言って頷く薫に、
やっぱりなんか変だなぁ、と亜美は眉を寄せた。
「道場の練習、厳しかったの?」
「ああ、すっげぇ厳しかった。
武道って『心技体』揃ってこそだって、格闘だけじゃなくて師匠に色んなことも教わったんだ。
なんていうか、自分を見詰め直すいい機会になったっていうか」
「そうだったんだ、なんだか凄いね」
亜美はへぇ、と目を開いた。
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