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「そうね、スカッとテニスしたいよね!どこでするの?」
「借りたコテージの近くにあるんだ」
その言葉に亜美は更に目を輝かせた。
「今日泊まる宿って、コテージだったんだ!」
「ああ、なかなかいいだろ?」
「うん、最高!」
亜美は興奮気味にそう言った後、チラリと薫を見て笑みを浮かべた。
「あのさ、薫と私って似てるよね」
「似てる?」
「うん、楽しいと思うところとか、趣味とか……何て言うだろうツボが一緒なのよ。
前にお父さんに憧れて恋をしていた時に、薫と関わって、お父さんと薫だったら格段にお父さんの方が素敵なのに、私は薫に惹かれたのは……何て言うのかな、根の部分で惹き合うものがあったんだと思うの」
そう言った亜美に、薫は「なるほどなぁ」と笑った。
「確かに俺はすげぇ引力で、亜美に惹きつけられたよ。
……自分を変えるくらい」
そう言ったあと息をつき、表情を曇らせた薫に、亜美は『ん?』と眉を寄せた。
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