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「それにしても今日の布施君、なんだかいつもと違うわ。スッキリしたいい顔してる」
と布施を見ながらシミジミそう言った裕子に、
「そうか?」
と布施は小首を傾げながらも、自分が楓に告白して心が軽くなったことを思い起こした。
―――ああ、きっとそのせいなのかもしれない。
「最近、失恋したんだ」
明るくそう告げた布施に、裕子は驚いたように顔を上げた。
「えっ?失恋?」
「多分、それでいい顔してるんだろうな」
スッキリとした表情で、少し楽しそうに告げた布施に、裕子は顔をしかめた。
「言ってることがよく分からないわ」
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