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「ばっ、ばっかじゃない?どこまで、自惚れてるの?」
「自惚れやすいタイプではあるけど間違ってはないと思うぜ。お前、俺のこと好きだろ?」
そう言って真っ直ぐに見据えた布施に、裕子は動揺したようにアタフタした。
「どうせなら、好きな男に抱かれたいんだろ?
明日うちに来いよ。
その髪をスタイリッシュにカットして、もっと爽やかな格好で来いよ。
うちの住所はこれだから」
布施はそう言ってプライベート用の名刺をテーブルに置き、席を立った。
「待ってるな」
クスリと笑って歩き去った布施の背中を呆然と眺めながら、
「ま、待ってるって」
と裕子は凍りついたように固まっていた。
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