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――――……
翌日の早朝。
亜美は家から少し離れた場所で待っていると、やがて薫はランドクルーザーに乗って姿を現した。
「わあ、凄いね、この車。どうしたの?」
助手席に乗り込むなりそう声を上げた亜美に、
「親父の車なんだ」
と薫はイタズラな笑みを見せた。
「そうなんだ、すごいね。アウトドアって感じの大きな車」
「貸してくれって言ったら『30分肩揉みだ』って言われて、仕方ないから30分肩揉みしたよ」
そう言った薫に、亜美はプッと吹き出した。
「30分の肩揉みで、こんなに素敵な車を借りられたなら御の字じゃない」
クスクス笑って車中を見回し、テニスのラケットや、釣竿、バーベキューセットなどが詰め込まれているのに「わあ」と声を上げた。
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