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「……行こうか」
楓は線香花火を袋に入れて、そっと立ち上がり、円香に手を差し伸べた。
「ええ」
円香は楓の手を取り笑みを見せた。
楓くん、あなたは私の宝。
あなたに出会えたこと、そんな奇跡に感謝している。
あなたのような人に愛され、守られる。
本当に、これ以上の幸せはないと思う。
素晴らしい夫に愛されて、共に寄り添って、愛しい亜美の成長を見守ることができる。
それ以上の幸福は他にないのだから。
円香は胸のわだかまりがスッと溶けたように柔らかな笑みを浮かべ、楓と手をつなぎ、ゆっくりと歩き出した。
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