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「ありがとうございます」
と飛び切りの笑顔を返す布施の横で、
ひーっ、昨日今日で決まった結婚なのになんだか変な感じ!
と裕子は赤面し身を小さくさせていた。
「さすがの広瀬クンも驚いたか?」
そう言ってニッと笑った布施に、楓は「ああ」と肩をすぼめた。
「最近お前には驚かされてばかりだ」
「そうだな、悪ぃ」
と言って布施は愉快そうにアハハと笑った。
円香は嬉しそうにテーブルに紅茶とシフォンケーキを並べ、
「それで式はいつなんですか?」
と裕子の顔を覗き込んだ。
「へっ?し、式ですか?」
「まだ結婚を決めただけで、何も決まってないんですよ。親への挨拶もこれからだし」
仰天し声を裏返す裕子の横で、布施は余裕の表情を見せていた。
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