おわりとはじまり

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「それって何か関係ある?別に同僚と飲みに行くってことは変わらないじゃん。」 「まあそうだけど、見方によっちゃ彼女に誤解されないのかなって。お互い彼氏彼女がいて友達として飲みに行くのと、どっちかがフリーなのって見る側からすると違うんじゃないかと思うけどな。」 「そういうもん?まぁお前が俺を好きにならない限り大丈夫だよ。」 「は?なるわけないでしょ?もう酔ったの?」 「じゃ、いーじゃん。俺とお前に限ってねーよ。周りも知ってんだろ。 ていうか、そんな気にすんなら早く次の男を探せよ。」 「う、うるさい…!ていうか、いわゆる一般論よ。私だって真剣に良いのかなとは思ってない。けじめの問題だし! それに何より碓氷と2人で飲むのは楽しいからやめたくない!」 「お、素直じゃん!俺も楽しい~なんだかんだ同期の中で一番気が合うもんな、俺ら! お兄さん嬉しくなっちゃう、ほれほれお姉ちゃんお酒は足りてるかい?」 「お兄さんて…その発言おっさんだから。」 こんな他愛ない会話をしつつ食事もアルコールも進む。 気を遣わなくていい友人っていうのは男女関係なくいいもんだ。 碓氷との付き合いは2年程なのに、気が合い、女友達以上に何でも言い合える仲だった。 「で?」 いきなり姿勢を正し、こちらに向き直った碓氷が腕を組み直しながら会話を区切った。 「ん?なに?」 「なに?じゃねーよ。何で別れたの」 (話を戻すな。) 内心そんな風に思った。眉間にしわがよる。 「いーでしょ放っておいて。お酒がまずくなるわ。」 「なんで?聞かせてよ。」 碓氷は引かない。 「あんたって本当ドSだよね!だから私とぶつかるんだわ!」 「は?なにそれ。」 「だって私はM(マゾ)ではないもの!N(ニュートラル)だけど若干S(サド)より! だから超ド級のSの言動にいちいち喜んであげられないの。」 「バカだなーまだまだ初心者だな立花は。そんなんだから彼氏に振られるんだよ。」 「?!何でそうなるのよ!間違った分析はしていないはずだけど…まさか私がMだとでも言いたいの?」 「違うよ。ていうかその言い方だと俺がドSなのは決定事項なのね…。」 「あたり前でしょ!」 「否定しないけど?」
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