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暫く歩くと放置された空き缶が爪先に当たり、歩みを止めた。
見下ろし、その汚い空き缶をじっと見詰めていると、だんだん憎き係長の顔が浮かび上がる。
「老いぼれじじい! くたばれ!!!!」
怒りを込めた足先で係長を思いっきり蹴飛ばした。
ストレスをぶつけられた空き缶は、コンクリートの道を二転三転と清々しい音を奏でると、暗闇にふわりと消えていった。
――少しは気分が晴れたかな……ん?
「おやおや。老いぼれとは私のことですかな?」
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