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「板さん、あのうこれ?」
「あぁ、お客さん。今日の鮪はとても美味しいだろう? 築地で活きの良いのが手に入ったんだ。味覚があるねぇーお客さんは!」
そういう意味で聞いたんじゃないんだけどなぁ。俺、こんなに食べたかな?
まさか隣の奴が、俺の所にお皿を置いたんじゃあるまいな?
首を振り左右を確認すると、左には誰もいず、右側にはオジサンが黙々と1人で寿司を食べていた。
――この親父が怪しいな。
仕方なく、鮪が載ったお皿を取り、口に運ぶ。目線はチラチラと右の親父へと向いた。
――俺の所に重ねやがって! 本性現せよジジイ!
真正面を向き、ガリを手に取るとお皿が40枚に増えていた。
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