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薔薇の匂いが辺りを漂う。秋葉原には似つかわしくない香り。花は良いよな。雰囲気までも明るく変えてくれる。
皆の目には、さぞかし格好良く映っているんだろうな。
――ん? 強い視線を感じる。
今までとは異質な、鋭い視線を確かめようと辺りを見回した。
――苺だ!
一瞬だけ眼が合ったが、直ぐに逸らし、パフュームへと歩き出してしまった。
――話したい。追っかけなくては!
「苺! おーい! 苺! ちょっと待って、話があるんだ」
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