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「一度だけ……行った事があるんだよ。メイドさん好きだし――あ、変な意味じゃないんですよ。絵恋さん」
「信介、お前変態か?」
恥ずかしそうに俯く俺に、秋雄は追い討ちを掛けた。
「まぁまぁ、秋雄さん。秋葉原では、あの通りは有名なんですよ。特に向かいの喫茶パフュームは、メイドファンで溢れていたんですもの」
にっこり微笑み、俺を庇う絵恋さんは、やっぱり最高の女性だぁ!
「ファン? そっちのメイド喫茶は、『いらっしゃいませ~ご主人様』って挨拶するほうか?」
「兄貴は無知過ぎるんだよ」
「変態に言われたくないね!」
絵恋はなにも言わず、俺たち2人にワインを注いだ。自然に喧嘩を収める配慮も、完璧だった。
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