第11話

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 ――トルルルル…… 職を失ってからの朝の目覚めは、体内時計か、お袋の大声で眠気を覚ましていた。 だけど今日の朝は違った。メールの着信音で、寝惚け眼を擦っていた。 ……メールか? 今何時だ? 布団からテーブルの携帯へと手を伸ばす。開き、確認すると、時刻は9時半を指していた。 ――やべーな。朝くらい、皆と顔を合わせなきゃ感付かれちまう。ちょっと昨日は飲み過ぎたな。 掛け布団をどけ、ふわぁーと大きなアクビをし、頭をボリボリと掻いた。 意識が朦朧としている中で、メールマークをクリックする。
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