第11話

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 ピッとメールを消去し、胸の中に気持ちの悪い、黒い霧が立ち込めた。 俺も人々の死に、関わっているって事だよな……近いのに、遠い。不思議な気分だ――。 その心に蓋をするように、携帯を静かに閉じる。するとふと、絵恋が頭に浮かんだ。 そういえば、まだいるのかな?  全身のスタイルが映る鏡の前に移動をした。太い腕をだし、筋肉をプクリと作った。ぷるん、ぷるんに震え、マシュマロのようだった。 これは脂肪じゃない! 筋肉さ! 次に両手で頬っぺたを叩き、顔を整えた。 よし! 完璧。顔を洗いに下りるか。 「絵恋さ~ん、絵恋さん~、ルルル~絵恋さぁ~ん」
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