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孔明は扇をピシャリとたたみ、趙雲を厳しく指した。強めのクーラーで白い羽根が、そよいでいる。
「この扇子、かわうぃねぇ~!」
目の前に突き出された扇を趙雲は、軽々と手で払いのけた。
「まぁまぁまぁ、2人とも落ち着いてください。キョチョで構いませんから……」
2人は対面で声を荒げる。俺は趙雲の隣で、手の平をヒラヒラさせて、なだめた。
――なんだか客なのに疲れるなぁ。
「あ、あのう、それよりも、相談に乗って下さいよ」
「そうじゃった。どうしたんじゃ?」
肩からリュックを下ろし、チャックを開けた。小型の受信機を取り出し、テーブルにそっと置く。
「こ、これのことなんですけど」
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