第14話

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「あ、あのう、大丈夫ですか?」 そのまま、おでこの上に布巾を置いた。 アイス枕のような物が、あれば良いのだけど……。 「う、ううーん、待って! 行かないで!」 突然叫んだ睦美は、上半身を咄嗟に起こした。濡れ布巾が、顔や胸にズレ落ち、びっくりしてるようだ。 俺も勿論、面食らい、口が大きく開いてしまった。 ――細い体で突然起き上がるなよ! ゾンビかと思うわ! 肝を冷やしたぜ……。 「お、お水、飲みますか?」 「きゃー! 貴方誰! なぜここに? 近寄んないで!」 ちょっと、ちょっと。俺も選ぶ権利が……。
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