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「あ、あの! 玄関に倒れていたんで、突然ですけど運んでしまいました……ま、まずは落ち着いてください!
こ、これお水です。一口飲んで――救急車を呼びましょうか? 大丈夫ですか?」
睦美は手に持っていたグラスを奪い取り、一気に水を飲み干した。
「ごめんなさい……取り乱してしまって」
「いえ、いいんです。驚くのも当たり前ですから……救急車を呼ばなくても大丈夫そうですか? 頭を打っていたようですが」
ポケットから携帯を取り出し、掛けようとした。
「や、止めて! いいの! 大丈夫だから!」
急にまた大声を出したので躊躇った。
「それならいいですけど……栄養のあるもの食べたほうが良いですよ。ほら、ラーメンが放置されてるから」
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