第16話

2/31
前へ
/31ページ
次へ
 店内は流石ファミレスといったところか、子連れの主婦達が多い。はしゃぐ子供、ドリンクバーでメロンソーダやコーラを混ぜ合わせている。 ぺちゃくちゃと喋る主婦。黙々と新聞を読むサラリーマン。そこそこ店は混み合っていた。 窓際の重蔵は店員に注文をし外を眺めていた。 ――こいつは、なにを思っているんだろう? 仕事をせず、他人の金で遊び、それが重蔵の働くという意識なのか? 「お客様。ご注文ですか?」 「えっと、目玉焼きハンバーグ3つとライス大で」 「かしこまりました」 重蔵を監視する俺はなぜか苛立ち、食欲を増進させた。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加