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鉄板にじゅーうと焼ける肉の香ばしい匂い。重蔵のテーブルには分厚いステーキが並べられた。
――ちくしょうー! あいつばっかり良い思いをして! あのステーキ1枚分とハンバーグ3枚分、そんなに値段が変わらないんだからなぁ!
自分のテーブルにも料理が運ばれ、一切れ大きく刻んでは口に運ぶ。柔らかなお肉でデミグラスソースが最高だった。
美味しいじゃないか! この分を絶対取り戻してやる! あいつから目を離すもんか!
重蔵がゆっくりと肉を切る。美味しそうに口へと頬張る。
俺は素早く大きめにハンバーグを切り、どんどん口内へと放り込んだ。
昼間っから豪勢な物を食べられるんだからなぁ……夕食がインスタントラーメンじゃ、怒るのも分る気もするが――。
睦美さんは、ちゃんと食べているかなぁ。
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