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一方俺は携帯を取り出し、親指を素早く動かす。
サイトに情報メールを送りつけていた。「重蔵は離婚届を用意している」と。
ほんの数分後、折り返しのメールの着信音が鳴った。
――おお、返信きたぁー! 信ちゃん万歳! よっしゃー、千円ゲット。これで、ここのハンバーグはチャラだぜ!
おおっと、いっけねぇー。あっちは深刻そうだな。
「なにをそんなに急ぐんだ? 俺の愛は変わらないよ。真希、信じて欲しい」
――けっ! 良く言うよ。この女もそのうちに殴られるんじゃないのか?
「信じてる……でも、説得力のある証拠が見たいのよ! 本当に愛してるのなら、あかしを持って来て頂戴。もう戻らなきゃ……それじゃお願いね」
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