失われた記憶

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なんか身体から酷い匂いするな。 とりま、風呂入るか。 なんか血が出てんだけどまあいいか。 鏡を見ると頭から血が溢れていた。 脳みそも少し出ていて目も飛び出している。 まあ、これは夢だろうし気にしなくていい。 風呂に入ってから気づいた。 なんで鍵あいてんだ? いつもは戸締まりうざいくらい欠かさずしてるのに。 俺は違和感を感じ寝室に向かった。 「あ?...」 母さんは倒れ込んでいた。 「母さん大丈夫か!?」 母さんの体を揺する。 右手が使えないらしいから左手で。 しばらくすると母さんは目を覚ました。 「ん...かず?...ひいっ!!」 俺を見た母さんは化け物でも見たみたいな顔をして後ずさった。 「どうした?そんな痛えのか?」 傷つきたくねえから気にしない振りをした。 母さんを見下ろすと泡吹いて倒れていた。 仕方ねえ、そんな重傷なら救急車呼んでやるか。 「ーどうなさいましたか?」 「あぁ、なんか、母親が倒れてよ」 「住所をお伺いします」 「ーーーーだ。」 「すぐにお伺いします。鍵を開けて待っていてください。」
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