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「あ……はい。そうかもしれませんね」
「そんな真面目に答えんでもいいさ。ま、いい。射的していかんかい?」
何が面白かったのか店主は声を出して笑って、銃の模造品をわたしに差し出す。
「じゃ、代わりに僕がさせてもらおうかな」
「ちょっ、やめんかい。あんたまた気に入ったやつ全部さらってくつもりだろ」
兄さんは微笑みを浮かべながら差し出されていた銃をおじさんに返した。
おじさんはたちのわるいガキだと言いながらまた笑っている。
……よく、わからない。
「何かしたいのとか、ほしいのがあったら言ってね」
「射的も候補にいれといてくれよ!」
「はいはい、その時は僕も……」
「やめてくれぇぇぇ……」
そんな会話を聞きながら、屋台の文字を読んでいく。
サメ釣り、りんご飴、おめん、たい焼き、たこ焼き、かき氷、わなげ。
その向こうにも幾つかの屋台が並んでいるようだ。
ただ、わたしにはどれがおもしろいのか、どれがお祭りっぽいのかとかはわからなかった。
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