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「あ……」
しばらく屋台の間を兄さんたちとはぐれないようにと細心の注意をはらいながらまわっていたわたしはお面の並ぶ屋台を前に足を止めた。
「お、なんか買って行くかい?」
屋台の奥から顔をだしたお姉さんがニッと笑みをみせる。
お店のお面を一つ一つみていく。
天狗、ヒーローっぽいもの、猫、真っ白のものなどなど結構な種類があるようだった。
「んー……これ」
「はいよ。珍しいね。狐退治の祭に狐のお面とは。でも、いいセレクトだよ」
代金を渡すとお姉さんはまた笑顔をみせて、
「サンキューね」
と言って手を振ってくれた。
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