きっかけ

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この日、学校で料理講習会があって、私は毬ちゃんと蓮ちゃんと一緒に受けていました。 その時に作った料理は成功で、みんな喜んで食べてくれました。 そしてその帰り、いつものようにみんなと駅に向かって歩いてたときでした。 最初は、ふざけてマフラーを引っ張られて(苦しくない程度に)いましたが、その数分後、私のマフラーを引っ張ってた子がマフラーを思いっきり引っ張ったことがきっかけになって、私は呼吸困難を起こしてしまいました。 はじめは、チョットふらつく位だったのが、時間が経つにつれて、歩けなくなってしまい楽になったと思ったと同時に私は、意識を半分失ってしまいました。 消えそうな意識の中で覚えていることは、「ごめんね。ごめんね。」と謝る私に対して、彼は「泣かないで、落ち着いて呼吸しろ!!」と、言って励ましてくれたことくらいでした。 気付いた時には、病院のベッドの上でした。 後から、蓮ちゃんから聞いた話だと(病院まで付いてきてくれた)、私が倒れた時に、彼は、他の友達に指示を出して、運ばれる直前にみんなに帰るように言って、彼自身は、走って病院まで来てくれたらしい。 それ以来、私は彼のことを意識するようになった。
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