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光「影津!笑ってねぇでこの状況が一体どうなってるのか教えやがれ!」
影津「そんなの僕にも分かるわけないだろ!ただ分かるのはこいつはゾンビだって事だけだよ。」
光「あ、あれってゲームの中だけの話じゃねぇのかよ!」
影津「わかんないよ!僕に聞かないでよ!」
杏里「ね、ねぇ、そんな事より早く逃げようよ。」
今さっきから絶句していた杏里が足を震えさせながらなんとか壁に手をつきながらたっていた。
光「あ、ああ。そうだな。杏里は一人で歩けるか?」
杏里「ちょっとまだ…震えが…」
光「影津、行けるか?」
影津「う、うん、なんとか。」
光「お前は杏里に肩を貸しながら逃げろ。俺は足止めをしておく。」
影津「え?」
光「ゾンビが足遅いって誰が決めた?これはゲームじゃねぇ、現実だ。万が一のための武器は持ってる。だからさっさと行け!」
影津「う、うん…」
影津は杏里に肩を貸しながらゾンビとは逆の道に行った。
光「さぁ、武器は持ってるっていったが…」
腰にぶら下げた16得ツールを握った。
光「さすがに16得ツールだけじゃ心もとないな…」
視界も悪い、状況は最悪だ。
光「ゾンビなら殺しても問題ないよな…」
16得ツールのナイフを出して戦闘体制に入った。
光「さぁ、どうするか、といっても」
光はゾンビの懐に潜った。
光「こうするしかないよなっ!」
ズヂャッ
16得ツールのナイフはゾンビの右手の指を鈍く切り裂いた。そして、その指には拳銃が握られていたのだ。
光「よっと。」
光はその拳銃を取りながら前に受け身していた。そして、ゾンビの左手の爪は光のいた虚空を切り裂いた。
光「あー、やっぱり研いだナイフでもこの切れ味かぁ。もう使えないだろうな。」
ナイフをしまい16得ツールをポケットの中にしまった。
光「今思ったけど、拳銃って結構重いんだな。使い方はわかんねぇけど、トリガー引けばいいんだよな。」
スチャッ
光は拳銃を握りしめ、銃口をゾンビの頭に向けた。
光「リアルのヘッドショットなんて初めてだぜ。さぁ、当たってくれよ!」
狙いを絞っているけど、当たる可能性を考えると、不安で撃つ事が出来なかった。
光「ダメだ、やっぱこれじゃ無理だ。」
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